ニキビの原因として、ホルモンが関係していることが考えられます。
ホルモンの部分を治療するには、副作用やネガティブフィードバック(期待と180度真逆の反応、つまりニキビの悪化)が問題でしたが、投与前後に血液検査で副作用をチェックできる薬により治療可能になりました。
ニキビの原因には、黄体ホルモンや卵巣・副腎由来の男性ホルモンの影響が考えられています。
ニキビに関連のある性ホルモンの代謝経路を簡単な図にしてみました。
ニキビが性ホルモンの影響に関連しているとすると、図にある青色の四角で囲っている部分のホルモンのいずれかが上昇している可能性があります。
ホルモン療法で使うお薬には、図にある青色の四角で囲っているホルモンの影響を抑える働きがあります。
保険適応が取れていないので、自費診療です。
次のような症状を伴い、ニキビのあるあなたに、ホルモン療法は効果的です。
- 鼻の下やへそ周囲の毛深い方
- 皮脂分泌の多い方(テカリのひどい方)
- 生理前にニキビがひどくなる方
- 他の治療法ではよくならない方
- ※20歳以上の女性に限ります。
- ※生理不順や不正出血のある方は、まず婦人科を受診し、婦人科的な異常がない方に限り、治療可能です。
- ※婦人科で検査された方で異常のなかった方は、その検査結果を持ってきてください。
ホルモン療法を受けていただくためには、開始前と開始後定期的(1ヵ月後・3ヵ月後、以降、3ヶ月ごと)に検査が必要です。
効果の判定と、副作用チェックのために行います。
効果的に、かつ、安全にホルモン療法を受けていただくのに必要です。
検査内容は、
- 1.血液検査(原則として、保険適用外です)
- ※開始前と開始後もホルモン値測定の時は生理開始2日目から7日目のいずれかで、朝食を抜き、起床から安静3時間後に採血します
- 2.血圧測定
- 3.体重測定
です。
診察時には毎回洗顔が必要です。
私たちがホルモン療法に用いるお薬は、低用量ピルとスピロノラクトンという2種類のお薬です。
では、それぞれのお薬を用いる方法について、もう少し詳しく説明していきましょう。